Wednesday, December 10, 2008

年内のゼミ終了、さて来年度は?

来週はクリスマス企画のようなシンポが平日に予定されているので、昨日のゼミは今週で一足先に年内の予定を終えた。

この時期になると、来年のシラバスを出せと言ってくるので、来年の授業計画を考える。昔の先生は10年1日というのかどうか、とにかく一つの講義ノートを読んで暮らしたらしいが、私の学生時代の先生もそんな感じではなかったので、私も講義ノートを作って読み上げる式の授業はしたことがない。

特にゼミは、毎年方針が変わる。
法学部のゼミのやり方は、典型的なのが演習問題を学生に割り当てて、関係する学説判例を調べて発表させると言うものだ。

そのほかには、論文を読んで内容を発表させるタイプもよくある。深くやろうとすれば、課題論文が引用している判例文献を網羅的に調べあげて、著者の言いたいことをきちんと把握したりするのだが、こうしたやり方に付いていける学生は少ない。

法学部らしいのは、模擬裁判企画である。一年間のゼミなら3事件くらいを見つくろって、対立する当事者グループと裁判所チームとに分かれ、それぞれの固有の事実関係と共通事実関係とを用意する。学生たちは、その事実関係を前提にして、必要な実体法と手続法を調べてくる。教師は、あるときは部総括、またあるときはボス弁として、学生たちに調査と書類作成、口頭発表の準備を指示する

難点は、証人や本人役などの事情を知っているものが学生の中にいないので、TAが必要なことだ。
ほかに実態調査型もある。知り合いの先生はゴミ処理施設とか原発とかを見学に行かせて、レポートさせたり、著名事件の現場に連れて行ってその事件をレポートさせたりする。裁判所の施設見学を繰り返す先生もいる。

ややはずれたところでは、映画やドラマでみる裁判とか法学とか、マンガや小説にみる法律問題とか、そんなやり方も考えられるが、あまり聞かない。どこかでそういうのは学生に媚びている感じがあるし、まじめにやろうと思えば準備に膨大な時間がかかるし、ゼミの時間も映像を視聴するだけでも足りない。
シラバスをすぐ作れと言われているこの時期に思い付いても、無理なのである。

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