Friday, September 10, 2010

2010新司法試験合格発表

久し振りに教え子からメールがあり、合格を知らされた。昨年春に卒業して一回失敗しているだけに、喜びはひとしおだったようだ。

それにしても、平均の合格率が全体で25%程度、合格者数も2000人少々にとどまっている。
闇雲に人数を増やすべきではないと思うし、質の低下は避けるべきだ。最低限、実務家としてやっていけるだけの法的知識・法的推論能力を備えていることが新司法試験の合格水準として維持されるべきだ。

その合格水準が維持されているという前提で考えると、法科大学院が74校束になってかかっても、2000人少々しかきちんと教育することができなかったということを意味するわけである。

法科大学院側としては、とにかく合格者数を増やすべしと叫ぶだけでなく、どうしたら現在の新司法試験の合格水準に達するような教育ができるかを、再検討すべきである。

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Monday, December 28, 2009

仕事納め

今年最終日にも、なお事務方との打ち合わせと連絡に追われた。
新年は三が日過ぎにすぐ仕事が待っているし、管理職はつらい。本来の仕事ができないのは当たり前だ。


今抱えている仕事は、共著本が3冊。うち1冊は編者だし、1冊は最大執筆部分を抱えていて、残る一冊も共編著。

1月には講演が2回あり、その準備も必要だ。講演は2月にもある。

そのほか判例評釈が3月に待っており、1月には論文をあげる予定。そうそう翻訳もあった。

冬休みはない!

Saturday, December 19, 2009

師走

師走は先生でも走ると言うくらい世の中が忙しくなることだが、先生たちを動かす管理職はそろそろ一息つく。
後は締め切り通りの提出があるかどうかだが、遅れたやつの処理はどうせ年明けだ。

ということで、研究再会。

Monday, November 09, 2009

ロー生の答案その後

前回のレポートを返却して公表したところ、試験対策講座からつまみ食い的に書いたことが判明した。
こんなの今時通用しないよと言ったところ、これここに書いてあると持ってきた学生がいたのだ。

なるほどシケタイは各分野にわたって詳しく分かりやすく書いてあって、教材として重宝するのは認めるが、今回の問題についてはいい加減なことが書かれている。
しかも、学生の持ってきたのを読んでも、さすがにその学生が間違えたような破綻はきたしていない。
要はシケタイで読んだところを生煮えのまま振り回して使ってしまったのだ。

出来の悪さの原因は、予備校教材のいい加減なところにも一定程度の責めがあるが、やはりその学生の理解力に主因があったというべきである。

Sunday, November 08, 2009

ロー生の答案

授業中説明したことに関連して、レポートを課した。

すると、学説上の論点になっているところのため、何々説に乗っ取って書いているものが非常に多い。
授業でこの説はここがまずいと説明したのも全くお構いなしである。

おまけに、その説をとるなら出てきそうにない結論を平気で書いている。何か深い考えがあって書いているわけではないことは最初から分かっているが、少しは辻褄をあわせるように考えたらどうか。

理論としての優劣を問うているわけではないが、首尾一貫していない、破綻した論文というのは致命的である。

Tuesday, October 06, 2009

ゼミ

昨日の怒濤のような一日が過ぎ、今日はゼミの日だ。
講義だと雨で休む学生が一定割合予想されるが、さすがにゼミではないだろう。

私のゼミでは問題演習をやったり、論文読みをやったり、なかなか姿勢が定まらないまま、今日まで20年以上やって来た。実際のところ、学生の興味関心を喚起できて、しかも勉強した気にさせると言うのはなかなか至難の業と思う。

うまくマッチすると、学生には一生の思い出といっては大仰だだが、学生時代にそれなりに勉強したという意識が生まれるし、中には研究者とか実務家とか、法律関連職に就きたいという希望者もでてくる。

そうならないのは、大学の授業に魅力が足りないのである。

Sunday, October 04, 2009

明日は3回しゃべる

午前中は授業で、もちろん。
午後は研究会で報告者。
そして夜は会議で状況報告。

前2者は大体準備できたが、後者がまだ。このまま夜を迎えては危機的状況である。

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Saturday, October 03, 2009

授業開始1週目

何となく忙しいまま、授業が始まって1週間。

教材は前半のみ完成して配布してあったので、日々の授業と平行して後半のを作らなければならない。
ローの学生で、相変わらず判例べったりの暗記だけですませようとする奴がいるが、全体構造とか理念とかがわからないまま判例とされている抽象的な部分だけを覚えても、問題解決には役に立たない。
それに新司法試験でも一応具体的な事件における解決を提示することが求められているのだから、判例とされている抽象論が具体的事件の中でどう適用されたのかを理解するのは必須なのだ。

ところが判例はこうだといって模範六法の「判例」だけをみてすませてしまう。そりゃ全部を判例集の原典で調べろとはいわないが、重要な判決くらいは判例集と最高裁判例解説くらい読んでもバチは当たらない。

効率的に多くの知識を蓄えることは重要だが、同時に、基本的原理や価値観、法適用の構造などをきっちり理解して知らない問題にも応用できる能力を獲得する必要もある。

いつもながら、そんなことを学生に教えてあげたい。

Wednesday, September 16, 2009

授業準備中

後期まであとわずか。
教材をアップデートしているが、全体の構成が少し変わったので難渋している。

一旦作成した教材の改善は、全体にも影響してしまうだけに苦しいし、なんとなく後ろ向きの作業のような気がして気が進まない。

Friday, September 04, 2009

会議6連発

教授会の日でもないのに、朝2、昼休みの昼食会、夕方に打ち合わせが2、そして7時からもう一件。そのまま軽く飲みに行った。

その合間に、午前中は学部生の相手をし、午後は院生の自主ゼミにつきあった。

ロースクール生がこなかったのが、せめてのも救い。