Friday, October 31, 2008

講演その1

今日は専門家相手の講演会で、レベルを気にすることなく好きに話せたので気持ちがよい。
ただもう少し準備する時間が欲しかった。
プレゼンファイルも使い回しが多いので、以前の講演に来てくれた人にはバレバレである。

明日の講演は市民向けなので、より気を使う。しかし出来ることは限りがある。
準備も早々に切り上げて、昨日のゼミの宿題をみてやらなくてはならない。

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Thursday, October 30, 2008

第2研究室

後期から、授業の都合で、少し離れた場所にある研究棟にも研究室を使えるようになり、便利なのか不便なのかは議論の余地があるが、ともかくも今までの手狭な研究室に入りきらなかった本を分蔵することにした。
9月中に鍵は受け取っていたものの、本の移動には書架を設置する必要があり、結局この忙しい学期真っ盛りの今日、作業する羽目になった。

といっても作業するのは業者なので、私は立ち会うだけ。

でも仕事にはならず、ブログを書いている。

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Wednesday, October 29, 2008

今日はよく働いた。

午前中の仕事は、詰まらん議論につきあわされてうんざりしたものの、自分の守備範囲は貢献できたので、満足。
口数が多いのは結構だけれども、簡にして要を得た内容にして欲しいものである。

夜間授業では準備不足がたたり、その場では答えられない宿題が残ってしまった。
その合間に、学生と面談をすぐすませ、連載原稿を一つ仕上げることができた。実は9割方できていたのだが、忙しさにとり紛れて寝ていたのを、催促メールで思い出し、仕上げたのであった。

そういうわけで、ほのかな達成感とともに、連チャン講演準備にかかるところである。

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会議、授業、時々オフィスアワー

今日は午前中に学外の仕事があり、夜は夜間授業。事実上ゼミと化している。
その合間には学生と面談の予定があり、やっかいごとではないものの、時間はとられる。

明日も予定でびっちりだし、週末の連チャン講演は準備不足決定だ。

Tuesday, October 28, 2008

弁護士と二人で飲む

先週末に、大学同期の弁護士と二人で飲みに行った。
各種の会合で顔は合わせることがあっても、サシで飲みに行くのは久しぶりである。

しかし話題は昔の思い出が終わるとロースクールと弁護士会の内部事情、それに裁判員制度、要するに司法制度改革ネタである。
裁判員については、今朝のニュースで最高裁長官人事をいきなり東京高裁長官から直接任命するというらしく、しかもそれが裁判員制度導入シフトなのだと言うから、驚きだ。
最高裁長官は大法廷以外の裁判をしないが、下級審でも最高裁でも裁判経験が乏しい人が憲法判断や判例変更の当否判断を主宰するというところに大きな不安を感じる。日本ではウォレン・コートのような、長官のキャラの立った司法ではないということか。

さてロースクールは今後どうなっていくだろうか?
弁護士さんたちが一般にロースクールを非難するのは、その教育能力の低さにある。それは教育内容方法ともに問題がある。
内容的には、学問としての法律学が実務教育に必要なコンテンツと齟齬を来しているという点であり、その間の調整が十分なされないままスタートしてしまった難点がある。
齟齬というのは、例えば18世紀の犯罪学に精通した学者が現在の因果関係論を講じるといったことではなく、理論的な正確さや一貫性と判例実務の間にあるソゴである。そこを接合しない勝手な理論は、実務家教育の内容として相応しくない。もちろんだからといって学生諸君にありがちな、判例といわれているところにべったりで何でもすませようというのが良いわけではない。判例といっても事案を離れて一人歩きしたものは一つの学説にすぎないし、事案が違えば別の解決がありうる。
理論に裏打ちされた一貫した法の理解は欠かせないが、同時に判例の解決を無視した理論は空論であり、その架橋が必要である。

個々の教授が教える内容も、この架橋を踏まえた内容であるべきだが、伝え聞く授業内容は必ずしもそうでないようである。

教育方法面では、過剰なソクラティックメソッドから学生も教員も楽な一方的講義方式に揺り戻しているようだ。
しかし双方向授業というのは別にソクラティックメソッドだけをいうものではなく、むしろ典型的なソクラティックメソッドは効果が乏しいと、アメリカ人もいう。
そうではなく、必要な双方向性とは、インプットしたものを適切にアウトプットする機会が確保された授業であり、また限られた授業時間内で学習効率を高めるのに必要な予習復習の機会を与えることである。

そうした方法は難しいことではないが、手間はかかる。その手間をかけるには、少人数教育は欠かせない。あるいはチューターとの連携が必要だ。

こうした内容方法両面での教育能力を高める必要が、ロースクールには求められているのだが、今の改革方向はどうも明後日の方向ではないかと思われてならない。

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Monday, October 27, 2008

早起きして一仕事

いよいよ週末に2連チャン講演をしなければならない。一つはほぼ準備オーケーだが、もう一つは客層が読めないため、方針が定まらず難儀している。

しかし、授業や講演準備で仕事した気になっていると、原稿が進まない。

Saturday, October 25, 2008

ロースクールのゼミ

学部教育とロースクールとでは、教育目標が違うのだから、方法が違って当たり前である。
教える内容は同じ日本法だから、基本的には変わらないはずだが、実務法曹に必要な法的知識やモノの考え方とスキルを教えるのであるから、内容的にも学部教育とは違ってくる。
法律基本科目については変わりようがないとしても、重点の置き方は違ってきて当然だ。
問題はその重点の置き方であって、受験生は新司法試験に直接役立つ内容方法を求める。しかし法科大学院の制度目的からいうと、実務家としての最低限の能力を身につけることが目標で、そのための教育内容方法を重点的に行うべきということになる。新司法試験は、そのような実務家養成教育をきちんと身につければ、当然バスしてしかるべきなのである。
ロースクールのゼミは学部教育のゼミと違うという話をするつもりが、つい横道にそれたが、ゼミの内容方法を考える上でも以上のことは当てはまる。実務家養成に必要な知識やスキルを身につけるには、法律知識を具体的事案に当てはめて、一定の解決を導く能力が基本的に求められているので、そのための知識習得と問題解決の訓練を積み重ねるしかない。
こういうと簡単なことに思えるかもしれないが、必要な知識は基本科目に限っても膨大だし、解決されるべき事案のパターンも千差万別、その上ルール自体にも解釈の余地があり、具体的事案の当てはめも、微妙である。きちんと勉強しているロースクール生なら誰しも同意してもらえると思う。
こうした能力を身につけるためには、一応の知識を習得した上で、ケーススタディを徹底して繰り返し、事実の固まりの中から問題解決に必要な重要事実を見いだして法的に整理し、解決に導いていく能力を鍛えるしかない。
その解決も裁判所の目から見た解決にはとどまらず、当事者のそれぞれの立場からのありうべき解決を構想する能力が必要である。それは法律や判例を無視した一方的な叫びであってはならないのは当然であって、実現可能性は当然要求される。だからといって、判例は絶対的な存在ではなく射程も限られ、変更もありうるのだから、判例べったりの解決では依頼人の立場にたった解決といえないということがありうる。
もう一つ、法的解決は裁判ばかりでなく交渉によっても図られる。よってもというか、むしろその方が圧倒的多数であり、そのためには正しい解決とは別の視点で、スワリがよく受け入れ可能な解決を組み立てることが必要である。それもまた法曹に必要な能力であり、ロースクールで鍛えるべき内容だ。

講義科目では基本的知識の習得を、ゼミでは当てはめや解決の技法を、それぞれ学ぶというのが分かりやすいが、限られた時間内では初めから十分や予習をした上で、法律や判例に示されたルールがどう適用されるかを学んで行くしかない。ゼミではさらに個別の学生の理解に応じた指導をする環境の中で、法曹が求められる問題解決能力を深めていく。

さてこうなると、ゼミと講義はともにケーススタディとなり、問題にどう解決を付けるかの訓練となり、あたかも答案練習と同じになる。しかしそれを非難するのは大間違いである。
他方、問題解決のための答案を書くと言っても、表面的な論点を見つけ、判例通説を機械的に当てはめる作業を繰り返すだけでは、いくらやってもできるようにはならない。
上記のような事案に即した解決を導き出すには、事実関係をしっかり踏まえて可能な解決策を、あるいは望ましい解決策を見出していく訓練ができなくてはならないのだ。

Thursday, October 23, 2008

ゼミ

ゼミでは、自作の演習問題を学生にやらせるという方法である。
市販の演習本を使っても良いのだが、ある時解説を丸読みしている学生が現れたので、やめることにした。
いわゆるコピペに全く罪悪感を持たないのに驚くばかりだが、学生が自分の力で問題を解いたら解説より出来が悪いことは当然であり、本人は最善の情報提供のつもりだったのだろう。

演習本を使う場合、そこで引用されている学説判例を一つ一つ調べて読んでまとめて、それを紹介するという作業を必要とする。その上で、その問題自体に対する自身の意見も生まれてくるだろうし、解説に対する疑問も生まれてくるというものである。

そのようなプロセスを導いてくれた演習書が昔はあったものだが、今はどうも適切なものがない。

そういうわけで自作した問題を使うのだが、なかなか難しいところがある。判例べったりの事案ではつまらないし、学生も判例べったりのレポートをしてそれ以上前に進まない。
問題作りは手間がかかるのである。

Wednesday, October 22, 2008

採用人事はコネか?

スタバもハロウィンの季節である。

採用人事はコネかと若い院生に直接聞かれることは滅多にないが、そんな話をしているのを横で聞くことはある。

そもそも公募制をとっていない場合はコネ以外の何物でもないのだが、ただこの世界はコネがあっても業績がなければダメである。
公募制をとっていても、いわゆる出来レースの場合は、コネがものをいうということになる。しかしその場合も、コネで採用の対象にしても、業績がなければダメである。

要するに、コネ採用だと非難されるのは公募の出来レースや非公募制のことで、採用候補者へのアクセスが限られているというところにあるのだ。しかしいずれにせよ、採用が決まるためには、それなりの業績がなければならない。

実際出来レース公募の場合も、既に意中の人がいる採用担当者ですら翻意するほどのよい人材が見つかれば、そちらに乗り換えることだってある。現に身近な研究者でそういう例があった。その場合、意中の候補者候補には採用を前提に応募してほしいと伝えてあるのが常だから、そのあげくにダメでしたということになれば、その人とも、その人を紹介した人とも関係がまずくなるわけだが、ある程度経験を積むと、その辺は慎重になる。絶対確実というような言い方はしないで、逃げ道を用意しておくのである。

また、非公募制で、こちらから採用を持ちかけるケースでも、採用担当者限りでは、あるいは審査委員会限りではオーケーが出たのに、教授会が通らなかったこともある。大学によっては異例ながらないわけではないということになるが、また大学によっては日常茶飯事に近いくらいあることもある。その場合は、一人二人の反対ではなく、教授会メンバーが多数反対に回るということなので、何らかの政治的な動きが原因か、はたまた傍目にも分かる候補者の非力さが原因である。 後者のケースで人事が失敗に終わると、採用担当者はとんだ赤っ恥を掻くことになるが、そういうものだと割り切れば割り切れないことではない。
教授会で否決されたからといって、みんながみんな東大教養学部のケースのように辞職するというわけでもないのだ。

公募と非公募(一本釣り)とのそれぞれにも、採用する側としては一長一短を感じざるを得ない。公募なら一応来たいという意思を持つ人を対象として審査すればよいので、採用を決めてから断られるという苦労はない。これに対して一本釣りタイプだと、学内的にこの人と決めても断られることがあり得る。
他方、公募なら常勤の職を持つ人、つまりは経験者で有能だということだが、そういう人が気軽に応募することは難しいので、よほど何か職場を変わりたいという事情を抱えている人しか応募してこない。それ以外は若手の、初めての就職というレベルである。そういう中に有能な人が含まれているかどうかは、結構ギャンブル的である。対して公募なら有能な人を一本釣りするわけだから、そういう苦労はない。

昨今の法学部就職事情は、ロースクールのせいで人材が枯渇し、特に需給バランスが崩れている商法・民訴・行政法は人手不足もはなはだしいとのことである。それにしては就職できない助教も院生もいるような気がするが、まだミスマッチは残っているのかもしれない。
就職を望む側からすると、すがるような思いでJREC-inを見たりするし、採用側でもReaDを物色したりするのだが、なかなかいい人材には出会わない。

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Tuesday, October 21, 2008

授業に押しつぶされる日々

変わり映えない話だが、授業が本格化すると、日々をやっと過ごすという感じになる。

昨日の締め切りはなんとか守ることができたが、内容的には満足がいかない。というのも学生に対応しなければならず、授業は二つもあったし、その宿題もまだ見ていないので、夜9時から今朝未明までで二つの仕事をこなしたからである。

こういうのを、やっつけ仕事というのだなと、反省はするのだが、いかんせん時間が足りない。

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Sunday, October 19, 2008

締め切りと催促と

土曜にはかねて催促されていた連載を一つ、仕上げて送ったが、週末は休みらしく今に至るまで受領通知がない。不安になるではないか。

連載といえば、もう一つの連載はどうなったのか、いつもならそろそろ催促されそうな頃なのだが。催促をトリガーとして仕上げる癖自体がよくないのかな。

そのほか来年のシンポの準備をそろそろしろと、鬼が笑うような連絡がきた。
11月はじめにもプロットを出せという非現実的なことをいう。
でも放置はできないな。

それより今週末にある重要会議のため、明日には資料を出さねばならない。また来年の研究会の費用を申請している先から、検討用に今までの成果を説明しろと言われていて、それがやはり明日までっぽい。
今週はまさに忙殺されそうだが、来週末には講演を2つ連チャンで引き受けている。忙殺は今週だけではないのだ。

Saturday, October 18, 2008

採用人事の話2

教員人事は微妙で、しかも採用する側される側、双方に将来がかかっているので、どうしても秘密主義が支配し、従ってゴシップとスキャンダルの舞台となる。
おまけに、これほどねたみそねみの的となり易い話もない。噂は暴露話とデマとが混交し、話が大きくなっていく。

個人的に見聞きしたり経験したことは、あまり大したことはないのだが、それでも思い出すとなかなか感慨が深い。
公募で採用人事に応じ、書類選考ではすばらしい掘り出し物と思われた候補者が、面接してみると、できることはできる、しかし協調性はどうなのかと疑問符がつく。できるだけ長く勤務していただいて、という当方の希望にも、先のことは分からないとのお答え、博士論文を仕上げる予定を聞くと、その予定はないと返事が返ってくる。極めつけは、ロースクールの構築に苦労している中での募集なのにロースクールは大学の役割でないとのたまう。
この人は冷やかしですか、いやユニークさが売りなんでしょうと、面接後の検討では担当者間で会話が盛り上がって楽しかったが、時間はすっかり無駄に終わった。
うそをついて面接を乗り切れというわけではない。率直なのはいいことなのだが、そこは人格がにじみ出るし、少なくともロースクールを開設している大学にロースクールには協力したくないと考えている人が応募すること自体、考え物であろう。まあそんなことをいえば法学系でロースクール反対論者はみんな成城しか就職口がないということになってしまうが。

しかし面接でできる人材を落とし、代わって採用した素直な人材が、以後長きにわたってその頭の悪さを学内外にさらし続けているのには参った。
学会報告でもバカの壁をいかんなく発揮し、よせばいいのに他大学の研究会に出かけていっては出来の悪さをさらし、以来開催通知もこないというが、そのココロを察する能力もあるはずはないので、本人そんなもんだと思っている。学内紀要には査読などないが、編集委員がこれはひどいと差し戻したのは空前絶後で、しかし本人以外はみんな納得しているところが怖い。
人事に失敗すると、そういう人とずっと同僚にならなければならず、またあのとき落とした人にもその後の経過は見え見えだから、結局は人を見る目がなかったということを自分たちもさらけ出しているわけだ。

ということで、人事に焦りは禁物である。

さて今回の採用候補者はよく知っている人で、人格は申し分なく、学問的にも極めて優秀。受けてくれるとよいのだが

研究会で人買い

教員人事については、特に季節があるわけではない。まあ大体公募の場合は、5月か6月頃に公募して夏の終わりに審査して場合により面接、結論がでるのが秋、教授会や理事会を通るのが晩秋といったところだろう。
1、2ヶ月は前後するかもしれないが、大体年末までに決めないと、次年度授業計画との関係で、先方にもこちらにも支障を来す。
中には2月に割愛がでて、大顰蹙なのに本人知らん顔というケースもあるが。ずいぶん前にそんな感じのことがあって、怒った学長のご下命を受けて、11月を過ぎて提出された割愛依頼に対しては再考を求めることができるという実効性ゼロの内規を作ったことがある。
それは他大学の選任を採用する場合で、院生や助教を採用するつもりなら、極端な話3月に教授会を通してもよいのだ。先方は文句ないし、こちらもすぐ講義をフルでもってもらおうとは思っていないから、実質は秋からだけど赴任は春というのだってよい。

今回は公募ではないので、この時期に研究会で会うついでに意向を打診してみた。
候補者は若手のホープだが、今の勤務校に採用されて間もない。昔だったらそういう人は引き抜きを遠慮したものだが、ロースクールたち上げの時の引き抜き合戦ですっかりその種のたがは緩んだ。私も移転の話があって、迷っていたら私を勧誘した先生が移転するということになっていた。
そんなのはかわいい方で、研究科長として割愛依頼に回っているその人が転出予定者だったり、いったん決まった転出先を反古にしてよそに移ったり、人格的にどうかという例もごろごろしていた。

今回の相手も少し訳ありなのと、生まれ故郷と離れてしまうという問題があり、少し考えさせてくれというご返事であった。
プロポーズしたのに喜んではくれたもののイエスとはいってもらえないじょうたいである。

Thursday, October 16, 2008

科研費の申請と採択率

これまで、若い頃には科研費に出しても採択されないことが結構あり、といっても2回か3回くらいだったと思うが、その度に落ち込んだりもしたが、今になってみると、落ち込むだけの暇があったということかもしれない。

以来、ずいぶんと申請を重ねてきたが、個人的な採択率は8割程度という印象である。
平均採択率が25%前後なので、結構な採択率かもしれない。

実際には、継続申請の年もあり、そんなにたくさんの申請をしているわけではないのだが、研究代表者となった研究で採択されなかったのは、重複申請の場合を除くと、最近10年間では1回しかなく、それ以外の採択された申請が少なくとも3回はあるから、やはり75%は採択されているという計算になる。

かつては、重複申請でも採択されたときがあったが、最近の重複申請では一つ不採択となったので、その点は厳しくなったのだろうか?
例のエフォートという記載が、無闇な重複申請を抑制しているのかもしれない。
仕方がないので、研究代表者となる研究は一つにとどめ、他の研究プロジェクトは別の共同研究者に代表者をお願いするということになるが、若手の研究者に代表者になってもらうと、審査上不利になるのではないかとか、また申請のスキルが十分でないのであれこれと教えてあげなければならず、余計に手間だったりする。やはり科研費の申請と採択を沢山している大学の出身者は、その下働きの経験があり、それによってスキルが身についているというところがあるが、そのような経験を院生時代に積み重ねてこなかった人は、OJTでスキルを磨くしかない。
こういうところでも、やはり教育機会というのは大事だし、きちんとした大学院に行くのが重要だと思うのだ。

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Wednesday, October 15, 2008

昼の授業と夜の授業

昼前の授業と夜の授業、その合間にカレーを食べる。

学生たちは、昼前の授業でもよく下調べをして積極的に発言し、進行が速かった。
夜の授業でも、ディスカッションと言うほどの盛り上がりではないが、それでも予習をして授業に望むという殊勝な心がけ。

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Tuesday, October 14, 2008

研究費申請の季節

毎年この季節は研究費の申請業務が降ってくる。
降ってくるといっても、好き好んでやっているわけだが、法学関係のはした金でも研究費がなければできないことが多い。調査系の研究はもちろんだが、研究会で人を呼ぶのも成果を発表するのも先立つものがいる。

出張して研究に必要な資料を集めたり、人と会ったり、直接の成果にならずとも重要な研究活動なのである。
そういうわけで、この季節は多忙にさらに負荷をかける羽目になる。

大体の定番は、ご存じ科研費、学術振興会と文科省の補助金である。
その他には、COEに狂奔する人々もいるが、私には関係がない。

この科研費について、採択されるかどうかはコネだとか、不透明だとか決めつけて申請すらしない人がいる。しかし申請しもしなければ採択されないのは当たり前なのである。また申請するに当たっては、それなりにきちんとした研究計画・研究成果の見込みがなければならず、宗でなければ申請書の欄が埋まらないというものだが、申請しなければそうした研究をまとめ上げる必要も機会もない。自然と、研究からは遠ざかることになる。
申請書を書いてもそれで終わりではなく、現実に採択されればそれを遂行しなければならない。
最後は報告書を書かねばならず、成果は公表しなければならない。

こうして見ると、結構大変であり、面倒だからやらないという人がいても不思議はない。

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授業の日々

昨日は熱心な学生のおかげで、授業が盛り上がった。
予定通りの進行にはならないが、より印象的な授業の方がよいと私は思う。

さて今日はゼミだが、それまで少し学外で調べ物をする。

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Monday, October 13, 2008

ハッピーマンデイは授業

ハッピーマンデイは学校の曜日ごとのバランスを崩すので、休日にもかかわらず授業があったりする。
暦通りに休む学校は、月曜日の授業を学期始めや学期末の別の曜日についかしたりするので、どちらにしてもイレギュラーな話になる。

今日は非常勤先が授業をするというのでやむを得ず出かけてきた。

学生の出席も明らかに少ないのだが、それでも回数を確保することが至上命題となっているので、やむを得ない。

教育の効果を本当に重要だと思っているとは思えない、大学運営者の態度である。

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Saturday, October 11, 2008

土曜日の研究会

今週は学会があるので、本来は出ない予定だったが、報告を頼まれてしまったのでやむを得ず今日、研究会に出た。
私の報告はどうもあまりパッとしなかったが、他の研究報告は専門外の分野ながらとても面白い。

学問研究はたこつぼ的に一つのところを深く研究するのが大事であるのだか、視野は広く保っておく必要がある。

Friday, October 10, 2008

学内研究会

学内の研究会では大学院生や教員が交互に専門分野に関する報告をする。
個人的に結びつきのある外部の研究者や実務家なども参加してくるので、純粋に学内とはいえないが、広報はしていないので事実上学内限定だ。

ここでは、学会報告の予行演習をしたり、雑誌原稿段階の研究を報告したりするので、他の研究者が行っている最新の研究成果を知ることができ、大いに耳学目ができるのだ。

院生の発表も、大体は習作なのだが、博士論文の構想や事前報告などになると、全然知らなかった問題が明らかにされる場面に立ち会うような興奮を味わうことができる。

そんな研究会だが、最近はあまり活発でないので、何とかしなければならない。参加者がみんな忙しくなってきた(ロースクールのせいだ)のが問題なので、いかんともしがたいのだが、なにか共同研究が盛り上がるような方法はないものだろうか?

Thursday, October 09, 2008

ハラスメント委員会(2)

S先生と女子学生との話の続きだが、何回もインタビューをするうちに、女子学生は以前からS先生と親しくしていて、ちょっとどうかと思うやりとりもあったと言い出した。
しかしそれならメールぐらいありそうなものだがというと、自分では全部ケータイで済ませているので、メールは残っていないという。

それでは先生の側はどうかと聞いてみると、当の女子学生と何回かメールのやりとりはしたと認めた。そしてそのログをすべて提出してもよいというので、プリントアウトしてもらった。

なんの変哲もない、事務的な連絡や、授業の質問、面会の予約ばかりであり、「ちょっとどうかと思うやりとり」はどこにもない。

これで全部かと聞いても、全部だという。

「念のため、お使いのコンピュータのデータを見させてもらってもいいですか?」
「はいどうぞ。」

S先生、デスクトップをお使いなので、一応丸ごとのディスクコピーをとらせてもらい、メールのログには特に不審なものがないことを確認した同時に、大体自動で消去するらしく、消去されていない部分は不自然な消去もなさそうだった。

そんな感じでどうやらS先生の嫌疑を立証することはできなさそうだ。

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会議日

今日は午前中学内プロジェクトの仕事をし、午後、同僚との打ち合わせ、アルバイト学生との打ち合わせ、そして会議である。
こうして今日も研究には手が着かないままくれていくのかと思うと、空しい限りだ。

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Wednesday, October 08, 2008

週末講演準備完了

さて、夜間授業の後、週末に予定された講演のプレゼンを作り終えた。
11時すぎてしまったが、帰って風呂入って寝ることにしよう。

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ハラスメント委員会(1)

少し前からの懸案にハラスメント問題がある。
自分の大学の話は書けるはずもなく、守秘義務の有無に関わらずそんなことは常識だと思うが、当事者が黙っちゃいないので、この種の話は結構よく聞く。

セクハラならば、それもハードな奴になると議論の余地がないが、研究室に2人きりで3時間いたというのが客観的事実で、後は両当事者の言い分が真っ向対立しているとなると、内部調査ではもちろん外部委員がいても何ともしがたい。

先日話が出たS先生のケースがまさにそれで、被害を訴えた女子学生は気分をほぐすためと言って触られて、だんだん服も脱がされていって、下着姿にされてと、おいおいこれはまずいだろと誰しも思うようなことをいう。
親御さんならそれを聞いただけで逆上して大学に怒鳴り込んで当然。現にそうなった。
一方のS先生、研究室ではテスト結果について話をしていただけで、納得されなかったから時間がかかっただけだという。泣き出されてしまったので気分をほぐすように言ったりお茶を入れてあげたりしたが、手も足も触れていない、服は上着を脱いだことはあるが下着姿になどなっていないという。
見方によってはずいぶん怪しいが、正直に話しているともいえる。

ほかの学生の話も広く聞いてみたが、研究室で長時間個人指導という経験は何人かからでてきた。しかしセクハラされたという話は誰もしなかった。

膠着状態なのであった。

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Tuesday, October 07, 2008

研究室にて

今日は学生さんたちが沢山来る。
ゼミの相談、未だに前期の成績の質問、他の授業の相談、留学生の相談、これで6人来た。

夕方は授業なので、その準備もしなければならないのだが、週末の講演の準備もしなければならないのだが・・・。

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授業が終わり、夕食をとり、週末講演の準備にかかろうと思うがどうにもやる気が起きない。しか〜し、カレンダーを見ると、もう準備できるのは今日と明日しかない。

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学部長から、またしても雑用のメール。今度は知っていることを教えてあげるだけでよかったので、まあ許す。

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ゼミ生がやめたいといってきたとき、どうすればよいのかとひとしきり検討したが、去る者は追わずという言葉しか思い浮かばない。
教養では、退学防止・自殺や引きこもり防止のために引いてる学生に先生が積極的にアプローチせよということになっているが、大学生が勉学に打ち込むかどうかはその学生が自律的に決めるしかない。周りは、こっちの水は甘いぞと呼びかけることぐらいしかできないのだ。

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Monday, October 06, 2008

空しいお仕事

学部長から降ってきた仕事が、最終的に失敗に終わった。
ある学内プロジェクトをくめということで、学部長が先導してチームを作り、その一番の雑用係にされたのだが、やり方によっては面白いことになりそうで、それなりに検討を加えた案を出した。
しかし、学部長は自分の構想をやりたかっただけなので、私の案は没。ただ単に書類を書いて出す係が期待されていたことが判明。

そういうことなら自分の秘書にでもやらせればよいのに。名前を貸せというなら喜んで貸すのに。

結局、今朝受け取った通知によれば、申請は採択されなかったようで、予算のないプロジェクトはあえなく空中分解。
今頃、学部長の方でもリーダーに選んだ奴がタコだったからと、誰かに愚痴をこぼしているんだろうなぁ。

なんか週の初めから景気の悪い話になってしまったが、今週もまた淡々と業務をこなす傍ら、週末に講演会が控えている。レジュメは出したがパワポはまだという、いつもの状態。
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夕方から学外での会議があり、今、解放されてスタバで休憩中である。

世の中の法科大学院に対する見方は、ロー内部から見るよりずっと厳しい。
しかし、法科大学院の整理統合というのは、奇妙に利害が一致するというか、法科大学院の教育レベルが低いという観点からも、司法試験の合格率が低すぎるという観点からも、さらには法科大学院制度自体に対する反対の立場からも、みんなから支持されているようだ。

統廃合でなくなってしまう法科大学院の先生や経営者とロースクール受験生は困るかもしれないが。

しかしながら、単純に整理統合して定員を減らしたとしても、ロースクールの教育水準が高くなったり卒業生の能力が高くなるという保障はない。そのためには、ソフト面での改善が必要なことはいうまでもないはずである。

それなのに、そういう方向での圧力はかからないのが、議論の本音をうかがわせている。

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Sunday, October 05, 2008

今日も研究会

今日は、少し遠方での研究会であるため、朝6時から起きて、7時半には出かける。

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Saturday, October 04, 2008

今日の研究会

先ほど終わって研究室に戻ったところ。

今日の研究会は集まりが悪かったが、レポーターの一人までもが休んだので、私にお鉢が回ってきたではないか!
若い先生は基本的に時間的に余裕があると言っても、学内の雑用を拒めないという難点がある。
優秀でその人がいないと回らないという人なら、上の先生にこちらから話を通すと言うことも考えられないことはないが、普通は優秀な若手ほど上手に時間を確保するものである。
いや上手に時間を確保するからこそ優秀と目される業績がついてくるのか?

たぶん両方であろう。

研究会で聞いたところによると、もう5年以上前に企画がつぶれたと思われていた論文集が、今度出版されるらしい。しかし編者の一人の大先生もそのことを知らなかった。一体どうなっておるのか?

また比較法をやっていると、ついつい歴史にのめり込んでしまい、院生にも同じ道を歩ませ、師弟共々廃人への道から抜け出せなくなるケースがよくあるが、最近の大学ではそんな廃人が首にされるらしい。
可哀想なのは院生だけかと思ったら、先生もうかうかしていられないのである。

週末

金曜日は久しぶりに研究に明け暮れた。
午後と夜に連続して違う場所の研究会があり、いずれも知的刺激に満ちたものだったが、やはり人の研究発表を聴くのは楽でよい。

今日も、明日も、研究会がある。今週末は何でこんなに研究会だらけなのかと。
学会シーズンが近く、学会報告の予行演習やらなにやら、色々あるのである。

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Thursday, October 02, 2008

今日も研究室

今日も大変忙しい。
午前中、来客2組に会議と、目が回った。つつがなく過ぎていったが。

会議終了後、夜の講演用バワポを、残り半分を作った。あれもこれもと、時間がないとまとめられず、長くなる。
その合間に12月シンポの準備チームのメールに目を通し、注文を付け、別のシンポ準備にも口を出す。来週の研究会の出席者確認も、問い合わせに1度で返事がこないのでいらだつ。
バワポを何とか仕上げ、今度は買い物。それも一緒に仕事をしている同僚が、忙しいからと言って人に押しつけたものだ。全く誰のためにやってあげていると思っているのか? 私より今忙しい同僚はそういないと思うが。

ともかく買い物を済ませて研究室に戻ると、出版社から封書が二つ来ていた。一つはご丁寧にも速達。

催促かな!

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講演終了。
なんだか疲労感がある講演であった。
授業より長い時間しゃべるのだから当たり前か。

遅い夕食をとり、まったりしているところ。
本当はそんなまったりしている余裕はないのだが、なんとなくエグゾースティドである。フランス語ならエピュイゼか。

Wednesday, October 01, 2008

研究室にいると

大変忙しい。
12月のシンポジウムの準備で事務局がテンパっているらしく、ひっきりなしにメールが来る。
直接の催促ではなく、第三者宛メールに「後は平之の承認待ちだ」とか書いてくるから、巧妙だ。
他方、先日書いた論文が長すぎると言って削ってくれと言ってきた。バックに偉い先生がついているので、むげにはできない。
今日は先日の授業で出させたレポートを返すと予告したので、必死にコメントを入れ、昼休みからはそれを取りに来た学生の相手をする。厳しい評価をした学生には口頭でも注意するので、時間がかかる。
遅い昼ご飯の後、ゼミ。
そして研究室に戻ると、某新聞から連絡要請のメモ。放っておいて、ある研究費申請文書を書いていたら、向こうから電話がかかってきた。しばらく相手をする。
しかしマスコミさんもただでつきあってあげてコメントしたことは数知れないが、長いつきあいになった人は2、3人しかいない。まあそんなものか。
やっと研究費申請文書を書き終えて、事務に一通文書を出し、夜のゼミの下調べを1時間だけして、ゼミ。勉強熱心な子が多く、いつもたじたじとなる。
ゼミの後明日の講演バワポを作っていて、こんな時間になってしまった。残りは家でやろう。

厳格な成績評価考

成績評価は、もちろん建前としては公平公正に行われなければならず、受講生の成果や能力をきちんと示したものでなければならない。

しかしその建前が従来から当然のものとして守られていたかというと、そうではなかったということに異論はないはずだ。学生時代を経験した人なら誰しも、成績は先生によって基準がまちまちだし、情実ともいわれかねない要素が入り込む余地はいくらもあり、大学院の成績ともなれば優が当たり前、良を付けるというのはよっぽどさぼったか、逆らったかといわれていた。学部の成績はそれでもまだ試験に基づいて付けるので客観性がないわけではないが、ずいぶん前に明治大学で必修科目の民法の単位を大量に落としたことが騒ぎになってマスコミで報じられたことにも現れているように、必修の単位で「不可」を付けることも付けられることも大事件と見られていた。

そのような状況であってことは、「法科大学院では厳格な成績評価が求められる」とわざわざいわなければならなかったことにも現れているのである。

ではその法科大学院ではどうかというと、確かに以前よりは厳しめの成績評価となったことは事実である。

さて、現実はどうか?

現実には、留年率・卒業率がそれほど高くも低くもないように、それなりに厳しくなっている。それも学部生の場合は一定割合のサークル入れあげ学生が留年率を高めていたのに、そのような要素がない法科大学院で2割の留年が出るというのは厳しく評価している証左でもある。
しかしそれが十分な厳しさといえるかというと、今度は新司法試験合格率との乖離を指摘せざるを得ない。出来のあまり宜しくないロースクール生を大量に卒業させているからこそ、合格率は低くなる。

厳格な証拠評価が成り立つには、前提として十分な教育効果が上がることが必要であり、教育はしないけど成績評価は厳格というのでは教育機関の名が泣く。もちろん最低限備えておくべき知識すらない、理解が全く覚束ないという学生をベルトコンベアのように卒業させるのは厳に慎むべきだが。

また3年という年限が先にあり、その中にも実務基礎や展開先端などの盛りだくさんな選択必修が詰め込まれているので、基礎的な法学基本科目を十分訓練できないという問題もある。そのような中での厳格な成績評価というのは、なかなかやりにくいのだ。

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